資金繰り予測とは

「資金繰り予測」とは、一定期間の入出金を予測して、資金収支のバランスをコントロールし、資金不足の場合はその手当てを行い、資金ショートさせず、事業を継続していけるようにすることである。

資金繰りの予測自体はある程度機械的に作成できるが、どの会社でも課題なのは、その予測精度の向上であろう。ほとんどの会社は、予測と実際の入出金のギャップに悩んでいる。改めてなぜ、高い精度の予測はなぜ必要なのであろうか?

  • 一般に子会社は、資金ショートが怖いので、手元資金を多めに残しておく。しかし、精度が高ければ、手元資金を最小限にできるので、その分、他へ利用できる資金が増える。
  • この点は、キャッシュリッチな企業であっても同じである。キャッシュ・イズ・キングである。外部調達より内部調達の方が通常は資金コストは安い。不要な資金コストを払う理由はないし、徒にバランスシートを膨らませることもなかろう。

もちろん、精度を高めても、急な支払いの発生や入金予定の変更は起こる。急な多額の送金となると、通常以上に送金手数料を払ったり、不利な為替レートで外貨に換えたりで不要なコストを余儀なくされることもある。そのため、緊急時の送金プロセスやルールを整備したり、その前提として、リアルタイムでグループ各社の資金ポジションをモニターして、事前に早めに手を打てるようにしておくことは必須である。

では、どのように予測の精度を高めるか。

  • 精度の高いデータを効率よく集める。
    まずITの力を借りて、精度の高いデータを漏れなく集めることが理想的ではある。しかし、仮に理想的なシステムができたとしても、残念ながらそれだけで予測の精度が向上するものではない。
  • PDCAを地道に繰り返す。そのためにできるところから始める。
    システムとデータがあっても予測が不十分なのは、言うまでもなく予測の主観性、相手があることによるコントロール不可能な部分が必ず残るからである。
    予測と実績がぶれた原因は、子会社の財務担当者や場合によっては現業部門に聞かないとわからない。定期的な予実分析とヒアリングの繰り返しで、予測の主観性、管理不可能な部分についての経験値を高めていく。
    グループ資金管理で、十億円、百億円単位の効果を創出している会社は、このような地道な活動の結果、各子会社での手元資金を最小限に絞り、動かせる余剰資金を捻出しているのである。

結論としては、精度を向上させるには、できるところからPDCAを始めることである。データ収集システムの構築は相当の時間とコストがかかる。しかし一般的に言って物事を判断する時は、7、8割のデータで十分であろう。また、経験値を蓄積していくことも試行錯誤を伴い、一朝一夕にできるものではない。

よって重要拠点や新規買収先等、できるところや必要なところから始めていくのが何より重要である。ただし、その場合でも資金ポジションのタイムリーな可視化は大前提である。ファクトがわからなければ、その上の議論は全く意味をなさないからである。

 

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