グリーンシルの経営破綻に見える希望の光

By Samuel Guillon, Kyriba SVP Strategy 2021年4月14日

投資家ウォーレン・バフェット氏は、「リスクは、自分が何をしているのかわからないことから生じます。」という言葉を残しました。今日、彼は「あるいは、誰と何をしているのかわからないことから生じます。」と付け加えるかもしれません。

サプライチェーンファイナンス(SCF)をめぐる昨今の事件をきっかけに、この名言の重要性が明らかになりました。SCF大手のひとつであるグリーンシルが破綻したことで、業界に衝撃が走りました。ほとんど前触れなく破綻したため、多くの企業やサプライヤーが新たな資金調達源を確保するため奔走する一方、銀行やその他の金融機関は、規制当局や株主からの厄介な問合せへの対応を迫られました。本来起こってはならない事態に陥りました。

影響はこれだけに終わりません。フィンテック全般、特にSCFを支える仕組みとテクノロジーに厳しい視線が向けられ、SCFの人気は地に堕ちました。銀行は、金融仲介機関離れという脅威から解放されるでょうか?

SCFバブルも崩壊を待つばかりなのか、それとも会計監査や規制当局によるに不備があったのでしょうか? AIや機械学習といった新たなテクノロジーが、旧態依然たるトレードファイナンスに変革を起こす――そんな可能性が、過大に評価されていたのでしょうか?

それとも今回の破綻は、カウンターパーティリスクマネジメントの重要性と、取引先の人と組織の監督を維持することを、劇的な形で企業に知らせるメッセージだったのでしょうか?

振り返って考えれば、いずれも多少は当てはまるかもしれません。スマートテクノロジーの進化が、新たなビジネスチャンスを作り出したことは、疑いようもありません。なかでも自動化、データプロセシング、分析ツールのおかげで、従来より情報に基づき、かつはるかに短時間で意思決定を行い、競争力を高められる可能性があります。こうしたテクノロジーが、ミスを減らし、利益を増やし、収益力を強化しました。

しかしながら、テクノロジーは統制を強化し意思決定を促すと同時に、リスク管理などの基本的な義務も軽視してはいけません。優れたITプラットフォームやソリューションとは、金融仲介機関の単なる代わりではなく、CFOとトレジャラーの役割を支え、これを強化するものでなければいけません。

その上で、企業がサプライヤーへの支払を効率化し、自社の信用力を活かしてサプライチェーンを支援することは不可欠です。この機能は、様々な意味であらゆる企業の生命線です。これを強固に、最も持続可能性が高い方法で実現するためには、銀行やその他の新たな資金提供者の手を借りることです。こうしたビジネスパートナーは、短期的な利回りに左右されがちな資金提供先と違って、苦しい時も企業を支えてくれるでしょう。

しかし、どんな場合も、ビジネスパートナー/資金提供先は、必ず企業が自ら選択すべきです。そのためには、資金提供者に依存しないプラットフォームの接続性を常に確保しておく必要があります。

キリバは、業界をリードするフィンテック企業であり、金融機関と企業をつなぐ流動性プラットフォームとして、トレジャリー、支払、資金・流動性管理、トレードファイナンス、ダイナミックディスカウント、それにもちろんSCFに関しても、比類のない機能を提供しています。このネットワークの中心にあるのは、取引先に依存することなく、企業が選んだ金融機関との接続性を提供するという弊社の理念です。

SCFに対するキリバのアプローチは、お客様と資金提供者から成るエコシステムのつながりを強化するために、業界屈指かつ定評あるテクノロジーと運用サポートを提供し、必要に応じてスイッチングを可能にするものです。さらに重要なポイントとして、利益相反を避けるために、キリバは資金がサプライヤーに届くまでのプロセスに、複雑な資金調達構造や仲介手続きを挟んでいません。

資金提供者がサプライヤーに直接支払を行うため、キリバのモデルは公正で透明性があります。企業が特定の金融機関と契約する際にも、キリバに依存する必要はありません。それどころか、お客様がキリバの利用を中止しても、取引先銀行と直接やりとりをして資金を調達できます(その場合、かなり非効率ではありますが)。

グリーンシルの経営破綻が残したものの中に何か正しいことがあるとすれば、透明性や、資金提供機関と企業の強固な関係が生み出すメリットを確認できたことです。そして、十分な情報に基づくカウンターパーティリスクマネジメントが、安定かつ持続可能性の高いビジネスへの信頼性の基盤であることも、確認できました。

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