ニーズにあう最適なトレジャリーマネジメントシステムを選択・導入する方法

By Daniel Shaffer 2018年3月7日

企業の財務部門の大多数がいまだにトレジャリー関連の業務をスプレッドシートで行っている一方で、トレジャリーマネジメントシステム(TMS)を採用する組織は増えつつあります。TMSを導入することで、トレジャリー業務はより効果的になり、トレジャラーはプロセスの標準化、主要機能の集中化、ストレート・スルー・プロセッシング(STP)環境の構築を実現するとともに、あらゆる財務データを1つの信頼できるソースとして集約できます。最近行われたウェビナーで、Actualize Consultingのキャピタル・マーケット担当マネジャー、クレイグ・チャップマン(Craig Chapman)とキリバのトレジャリー・バリュー・オペレーションズ・エンジニア、ドリー・マロウフ(Dory Malouf)が、トレジャリー・マネジメント・システムの選択と導入に関する主要な4つのテーマを掘り下げました。本ブログではその要点を紹介します。

 

 

1. 魅力的なROIで説得力あるビジネスケース(稟議書)を作る?

 

トレジャリーマネジメントシステムに限らず、どんなテクノロジープラットフォームであっても、選択する際に最も重要な要因の1つは、そのソリューションが与えてくれる具体的で目に見える価値を明確に示した、非常に魅力的なビジネスケースを作成することです。何が大事かを全員に周知させることで選択・導入のプロセスを迅速化できます。ウェブキャストでも触れているとおり、良いビジネスケースは次の3つの目標のうち少なくとも2つを叶えるものでなくてはなりません。1)スプレッドシートでの作業など、通常はマニュアルで行われるタスクをクラウドで自動化することによる生産性の向上 2)よりタイムリーで正確なグローバルレベルの資金繰り予測実現による可視性と意思決定の改善 3)リアルタイムでの不正検知および防止などの新たな機能と標準化したプロセスを通じた内部統制の強化。これら3つの項目と、それらが提供しうる具体的なROIにフォーカスすることで、非常に魅力的なビジネスケースとなるはずです。私たちは最近のブログで、クライアントと実施したビジネスケースの効果について書きました。結果は素晴らしいもので、5年間で平均390万ドルのコスト削減になりました。−ドリー・マロウフ

 

2. ニーズにあう適切なTMSを選択するには ?

 

TMSの評価から選択、導入までのプロセスは、手間と時間がかかるものです。事前にしっかり準備していれば、必要なことや目的、優先課題をはっきりと理解したうえでプロジェクトに取り掛かることができます。プロジェクトを成功させるにはベンダー選定プロセスに実証済のアプローチで臨むことが大切です。目標は、貴社の現在のビジネスニーズに応えられ、またニーズが変化してもサポートを提供し続けられるベンダーを見つけることです。既存ユーザーの話を聞くときは、そのユーザーが貴社の優先課題や運用環境にマッチしたものか確認するようにします。例えば、SaaSソリューションを導入する予定ならSaaSユーザーに話を聞くべきです。私がこのステップを強く勧めるのは、長期的に多くの時間とコストを節約でき、余計なフラストレーションに悩まされずにすむからです。導入コンサルタントの経験値やスキルレベルは人によって大きく異なるので、貴社のプロジェクトにベストな人材が割り当てられるようにすることが重要です。—クレイグ・チャップマン

 

3. 価値を最適化するため社内でコラボレーションすることの重要性 ?

 

目的が、最大限魅力的なビジネスケースを作成することであれ、適切なTMSを選択することであれ、このプロセスを最適化するにはステークホルダー間のコラボレーションが鍵となります。ここでは3つの柱を考えます。1番目は社内の状況を把握すること——誰が耳を傾けていて、影響を受けるステークホルダーは誰かを理解したうえで、推進派のグループを結成することです。これは最終的に承認を得るまで重要です。2番目は、何が期待されているかを理解すること——考慮すべき項目として何があるかを知っておくことが必要です。どのタイプの分析が必要か(例:ミクロvsマクロ)、ROIに何のコスト削減を盛り込むべきか(例:業務工数vsキャッシュアウトフロー)、そして誰にビジネスケースを提案するべきか(CFO? 購買責任者? IT?)を把握しておくことも不可欠です。最後に、3番目の柱は、先述したプロジェクトの目的、つまり生産性の向上、可視性の改善、内部統制の強化を常に頭に入れておくこと。どこに価値があるのかを理解することが重要であり、これら3つの柱はそのすべてを網羅します。—ドリー・マロウフ

 

4. 導入の成功に向けたプロジェクト管理の役割 ?

 

TMSを選択したら、成功するうえで最も重要な要因の1つは包括的なプロジェクト管理です。主なステークホルダーを特定し、プロセスを通じて関与させるようにしてください。競合するプロジェクトが複数進められている場合は、この導入プロジェクトに振り向けるリソースがあることを確かめてください。また、導入に取り掛かる前に必要とされる機能と技術を開発することも欠かせません。現在のビジネスニーズと将来のニーズを満たす新たなトレジャリー・テクノロジー・パートナーを選択することで素晴らしい機会が得られます。また、より自動化、統合化したソリューションを構築することで、トレジャリーの長期的な生産性を高め、能力を向上できるとともに貴社のシニアマネジメントからの認知度も高まります。クレイグ・チャップマン

 

*本ブログは2018年1月の英語記事を翻訳したものです。オリジナルはこちら

 

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