真に「戦略的」なCFOが提供できる最も重要な価値

By Erik Bratt 2018年3月15日

  CFOはCEOと取締役会を戦略レベルでサポートする重要な役割を果たしている—CFOリサーチがキリバと共同で実施した、167人の財務責任者を対象とした調査でこのような結果が明らかになりました。「CFOが取締役会の期待に応えられていない6つの重要分野」と題したレポートによると、94%の財務責任者が、CFOは取締役会から重要な戦略的ビジネス・パートナーとして見られている、と答えています。

 

しかし、「戦略的」CFOが自らの上司に提供できる最も重要な価値とは具体的に何でしょうか?同調査は事業継続計画からコンプライアンスの遵守にいたるまで、いくつかの重要分野を明らかにしました。以下に調査結果(複数回答可)のトップ3を紹介します。詳しくはレポートの完全版をダウンロードしてください。

 

1. 事業継続計画

 

予想外の出来事は起こりうるものです。最近のハリケーン「イルマ」や「ハービー」のような自然災害の場合、業務に支障をきたさないよう綿密な事業継続計画を策定することが不可欠です。事実、調査回答者の52%が、CFOが価値を提供できる主な分野として事業継続計画を挙げていました。

 

とはいえ、すべての会社が万一に備えているわけではありません。例えば、CFOリサーチによる最近の別の調査では、自分たちの組織が自然災害から回復する用意が十分できていると感じているCFOは3分の1にすぎませんでした。考えられるすべてのシナリオに対して計画を立てるのは無理にしろ、数日から数週間オフィスにたどり着けない、あるいは一定期間代わりのスタッフを使う必要があるなど、CFOであれば業務を遂行できない個々の状況を想定して計画を練っておく必要があります。トレジャリーその他の主な財務機能については、クラウド・テクノロジーを利用すれば基幹データを物理的な場所から離すことで事業の継続に役立ちます。

 

2. 損失を避けるための財務リスク管理

 

付加価値の提供に関しては、回答者の51%が、損失を避けるためには財務リスクを管理することが鍵だとしています。この分野では、外国為替リスク、流動性リスク、信用リスク、海外投資リスクなど、数多くのリスクが存在します。現在のマーケットにおいては、外国為替と金利のエクスポージャをヘッジすることや、英国のEU離脱(ブレクジット)などの地政学的リスクの影響を最小限に抑えることを含む、リスクの効果的な管理がかつてなく重要になっています。

 

CFOはオペレーショナル・リスクも注視する必要があります。不正攻撃とサイバー犯罪は数百万ドルの損害を招く可能性があるうえ、会社の評判に甚大な損害を及ぼします。この分野は付加価値を提供するチャンスですが、実際にはすべてのCFOがそうしているわけではなく、CFOは役員に不正を効果的に監視するための情報を提供してないとする回答者は36%いました。

 

 

3. コストの削減と利益の改善

 

コスト管理はどのCFOにとっても常に大きな関心事です。43%のエグゼクティブがCFOはコストを削減し利益を改善することで付加価値を提供できると述べているものの、この分野でCFOから必要な支援を得ていないと答えた人が4分の1いました。したがって、CFOは会社のコストベースをより明確に把握するとともに、組織内で何が利益の源泉となるのかをはっきり理解することで、このギャップをどう埋めるか考える必要があります。

 

戦略面での貢献

 

調査の結果、運転資金の削減(37%)やコンプライアンスの遵守(30%)といった分野が比較的重視されなかったことから、明確に焦点が当たっているのは、戦術的価値というよりも、戦略的価値をCFOがいかに提供できるかにあることがはっきりしました。このことは、財務報告と会計が重視されてきたCFOの従来の役割が進化しつつあることを示唆しています。

 

「コスト削減や運転資金効率の向上など、取締役会が従来CFOに求めてきた付加価値の戦術的分野が、今や事業継続計画とパフォーマンス・リスク管理といったより戦略的な貢献へと移り変わってきたのは興味深いことです」と、CFOリサーチの調査担当ディレクター、クリストファー・シュミット氏は述べています。「取締役会がCFOに、何にもまして戦略的な貢献を期待していることは明らかです」(同氏)。

 

詳しくは、レポートの完全版をご覧ください。

 

*本記事は2017年11月に掲載された翻訳版となります。オリジナルはこちらをご参照ください。

 

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