「キーワードはグローバル、リアルタイム、ボーダレス」

By 屋形 俊哉 2018年9月27日

※本記事は本記事は2018年9月21日の東洋経済新報社主催のセミナーでの弊社の小松社長の講演内容がベースとなっています。

 

■先の見通せないVUCAの時代

 

 

 2000年代以降、世界経済の急速なグローバル化が進む中で市場は急激な変化を遂げ、日本企業はそれに対応するための取り組みを実行してきました。それは容易なことではありませんでしたが、その変化の方向は何となく予測できましたし、そこに意外性はあまりなかったように思います。

 

しかし、今はVUCA(※)の時代に本格的に突入しました。ITをはじめとした様々な領域での技術の進歩はイノベーションを加速させ、あらゆる市場で既存ビジネスモデルの崩壊、再構築が始まり、ビジネス界の新陳代謝は激しさを増しています。

 

 

さらに、それに加えてトランプショックなど国際情勢がきわめて流動的になり、今まで以上に変化が激しく、また、どう変化するのかが読みづらくなっています。

 

例えば昨今の米中の貿易戦争の影響を受け、当初は想定していなかった生産地の切替えの検討を余儀なくされいてる企業は少なくありません。

 

 

 ※VUCA = 1990年代に軍事用語として誕生した言葉。変動性(Volatility)、不確実性(Uncertainty)、複雑性(Complexity)、曖昧性(Ambiguity)の頭文字に由来

 

■財務部門に求められること
 
 では、生産地の切替えを例にした場合、このような事態に財務部門にはどのようなことが求められるのでしょうか。

 

(その1)生産地切替えの検討における意思決定支援

 

 ・切替えにいくらかかかるのか、原価はどう変わるのか(コスト)

 

 ・どこで何がどれくらい必要になるのか(物量、物流)

 

 

 これらは経理、生産、購買の領域であり、ERP、SCMといったシステムが支援しますが、

 

 ・切り替えに必要な資金があるのか

 

 ・不足している場合にどう調達するのか

 

 

 については財務の領域であり、TMS(Treasury Management System)が有効なツールとなります。

 

 
(その2)施策実行支援

 

 ・資金の準備
 
 実際に生産地を切り替えるとなった場合に、切替えを迅速に行うことを支援するための資金の準備が必要となります。これは切替えが決まってから始めることではなく、グローバルでの資金の可視化をベースに資金効率化のための施策や、財務体質の健全化による資金調達コストのミニマム化に常日頃から取り組んでおくことが重要です。

 

 

 ・リスク管理

 

 

 また、切替え後のサプライチェーンにおける為替リスクや流動性リスクの管理も重要です。物の流れが変われば、お金の流れも変わります。お金の発生する場所や溜まる場所、そのボリュームや通貨が変わり、その新しい資金の流れに対し、各拠点の通貨別の残高や為替エクスポージャーを適時に把握し、適切な処置をとることが求められます。

 

 ・ビジネスパートナーとして

 

 さらに事業ラインに対する財務視点や税務視点でのアドバイス等を行うことで、支援者としてではなく、経営層や事業ラインとともに検討主体の一員となることが重要であると考えます。

 

■キーワードはグローバル、リアルタイム、ボーダレス

 

 VUCAの時代に勝ち残るために企業(組織)の機動力の重要性がさらに増しています。上述の例で言うなら生産地切替えの有無の意思決定を迅速に行い、いざ切り替えるとなったらグローバルのサプライチェーン全体が即時に向きを変える、流れを変えることができる機動力が求められています。

 

 そして、グローバルレベルでの高い機動力を支える財務部門として

 

  ・グローバルでリアルタイムな資金管理

 

  ・グローバルでリアルタイムなリスク管理(為替リスク、流動性リスク、不正リスク等)

 

  ・グローバルの各拠点との連携

 

  ・経営層及び事業ラインとの連携

 

といった機能やアクションが必須となりますが、これらを実現する上で重要なポイントが

 

タイトルにある3つのキーワードになります。

 

 1.スコープを グローバル に

 

  業務の範囲、個々人の視野やものごとを考えるベースをグローバルにする
 
 2.スピードを リアルタイム に

 

  リアルな情報をタイムリーに取得し、迅速な意思決定を行う

 

  経営層や事業ラインにリアルな情報をタイムリーに提供し、迅速な意思決定を支援する
 3.マインドやアクションを ボーダレス に 

 

  地理的な壁や組織の壁を越えて積極的に他の拠点の財務部門や他の部署と連携する
■TMSは何ができる、Kyribaはどうお役に立てるのか

 

 ぜひ弊社へお問い合わせ下さい。具体的な活用シーン、活用シナリオや他のお客様の取組みの事例についてご紹介いたします。

 

屋形 俊哉 (Yakata Toshiya)

 

キリバ・ジャパン株式会社 プリンシパル コンサルタント

 

大学を卒業後、大手電機メーカーの経理/財務部門で事業部門担当の経理(原価管理、予算管理、等)や子会社への出向を経た後、本社でグループ会社向けの標準会計システムの開発や導入支援に携わる。2000年にSAPジャパンに転職、以後15年半、会計プリセールスとして製造業を中心に数多くの日本企業へのERP会計及び関連ソリューションの提案活動に従事。その後、しばらくIT業界から距離を置き、2018年4月にキリバジャパンに入社、今度は経理ではなく財務部門の業務改革(もっとシンプルに、もっと柔軟に、もっとワクワクしたものに)をお手伝いすべく活動を再開。

 

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