リバースファクタリングを通じた、サプライヤーとの関係強化


  • 創立
    1971年
  • 業種
    アパレル
  • 本社
    フランス
  • growth icon
    収益
    5億6300万ユーロ
  • 従業員数
    従業員数
    5,212人
ピンキー

ファストファッションブランドのピンキーは、若い女性向けの衣料品チェーンを展開しています。欧州全土に店舗があり、フランス北部リール郡のヴィルヌーヴ・ダスクに本社を置きます。ドイツ、スペイン、イタリアにもオフィスを設置しています。経営者ジェラール・ミュリエが創設したAssociation Familiale Mulliezの傘下企業。Pimckieというブランド名で1971年にリールに1号店をオープン。1983年に現在の名称に変更されました。

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リバースファクタリングプログラムにより主要サプライヤーとの関係を強化しながら、大幅な運転資本の改善を実現

手頃なファッション製品を扱うアパレル企業ピンキー社は、アジア、北西アフリカ(マグレブ)、トルコ、欧州の200以上のサプライヤーと取引しており、その購買金額は、年間2億3000万ユーロにのぼります。

変革の必要性
これまでピンキー社はサプライヤーとの取引において、改善が必要ないくつかの非効率的なプロセスがあることを課題に感じていました。取引の半数――特にアジアのサプライヤーとの取引――に信用状を使っており、このプロセスの改善が必要であると考えていたのです。グループ財務担当マネージャー、グレゴリー・アンブロシオは次のように言っています。「以前の管理方法は、財務部門の作業負荷が高く、作業自体に付加価値がほとんどない上に、膨大なプロセスが数多くのミスを生んでいたのです」

ピンキー社は過去にベンダーファイナンスプログラムを導入しましたが、出荷から割引依頼の処理までに25日近くかかっていました。アンブロシオは続けます。「自社の資金繰りの改善を進めながら、同時にサプライヤーにとってもメリットがある新しいソリューションを提供したかったのです」。

「自社の資金繰りの改善を進めながら、同時にサプライヤーにとってもメリットがある新たなソリューションを提供したかったのです」

グレゴリー・アンブロシオ
ピンキー社
財務担当マネージャー

また、同社にはよりグローバルなアプローチの推進し、サプライヤーへの支払い条件を変えることなく運転資本を最適化するという財務面での目標があり、さらにサプライヤーに対しては、CSR(企業の社会的責任)面のパフォーマンス改善と戦略的パートナシップの強化を促すインセンティブも与えたいと考えました。「我々の業界ではサプライヤーとの取引において透明性が重要です。そして、柔軟性のある長期的で安定した関係が構築されるよう計画を立てることが大切なのです」。

新しいソリューションの導入
こうした目標を達成するため、ピンキー社は、サプライヤー60社を対象とするリバースファクタリングプログラムの導入計画に着手しました。この60社がピンキーの購買の85%を占め、 その取引額は1.9億ユーロに相当します。

安全性が高く、銀行に依存しないソリューション導入に向けて、財務部門は4カ月の分析を実施した後に経営陣に計画を提示しました。すぐに経営陣の承認を得ることが出来、プラットフォームとしてキリバが選ばれました。そして、経営陣による承認の後、CSR、購買、経理、ITなどの部門がこの計画に参加し、これによりサプライヤーからの仕入れに関わる資金管理プロセスの最適化が可能になりました。

4~6カ月の展開フェーズでは、ピンキー社はBNPパリバ香港、キリバと緊密に連携しました。中でも重要だったのは、現地サプライヤーを説得してプログラムに参加してもらうため、中国、トルコ、フランスでサプライヤー向けの説明会を手配することでした。「これらの地域にキリバが展開していたおかげで、英語と中国語で説明会を実施することができました」(アンブロシオ氏)。ピンキー社は現地サプライヤーとのコミュニケーションを支援し、サプライヤーにとって障害になり得る要因を排除するために必要な投資も行いました。

数字で見る成果

1.9億ユーロ

請求額

40%短縮

サプライヤーへの支払いにかかる時間

800万ユーロ

1年目の運転資本改善

導入効果
私自身が手にした最大のメリットは、財務管理の信頼性の高まりを通じたリスク軽減です。自動的に作成される標準レポートや正確な資金繰り予測など、有益なデータを受け取り分析できます。離れた場所から取引を承認することもできます。朝一番に、一括管理された銀行取引明細書にリアルタイムでアクセスできるのです。最後に、銀行別に過去データを分析できますし、確実な一括支払管理も行えます。

グラフダイヤモンドとキリバの、次の展開は?
新しいプログラム立ち上げ以来、目標達成に向け順調に進んでいます。主なサプライヤー60社にプログラムへの参加機会を与えることで、ピンキー社は、プログラムの本格稼働後に年間約1,200~1,500万ユーロの運転資金改善を目指しています。一方、サプライヤーは、信用状を使った場合より14日早く支払を受けることができ、ピンキー社は重要なサプライヤーとの関係を強化することができます。

ピンキー社はこのプログラムを活用して、CSRの目標達成も支援しました。サプライヤーに適用されるファイナンスの利率は、ピンキー社が付与するCSRスコアに応じて決定され、スコアが高ければ利率が優遇される一方、スコアが低いとプログラム自体に参加できません。「こうすることで、サプライヤーがCSRに対する意識を高め、継続してCSRのパフォーマンス改善に取り組む強力なインセンティブが生まれます」とアンブロシオは指摘します。

また、彼はサプライヤーの効果的なオンボーディングに加えて、情報システム部門の関与がプロジェクトの成功の鍵の握るポイントであり、さらに重要な点として、買掛金が金融債務として扱われることがないように監査役の承認を得る必要があることも挙げています。「監査役の承認には時間がかかるかもしれないので、その期間を見込んでおく必要があります」。

今後ピンキー社は、欧州の取引先や小規模なサプライヤーにもプログラムを拡大し、関連会社に対しても同じプログラムを実施する予定です。「キリバのソリューションのおかげで我々はダイナミックディスカウントという手法で自社の余剰資金をサプライヤーへのファイナンスに活用し、将来を見越した計画を立てることができるようになりました」

さらに、並行して進めているインボイスのペーパーレス化のプロジェクトにより、インボイスの確認にかかる時間が短縮され、納品から支払までに要する時間のさらなる短縮が期待されています。

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